全国の事例をもとに「認知症ケア」の最前線を取材・報告した
最新刊。「認知症」といえば、少し前まで「ボケ」て何もわからなくなった人…というイメージがあったが、今ではその人なりの「ケア」が大切でされ、さまざまなケアの仕組みや方法が介護・医療の現場から実践されている。
それだけに現場サイドにいる人から話を聞くと、近年の認知症に対する認識やケアの進化は、かつてと比べると「隔世の感がある」という。近年、認知症対応のグループホームやデイサービスが急増していることも、こうした背景があるだろうし、何しろ「ケア」という考え方自体あまり認識されていなかった。もちろん“高速”と言っていい、急速な日本の高齢化社会への危機感がその根底にある。
それでは、具体的に「認知症のケア」というのはどういものなのか?
どのような施設で、どのようなスタッフが、どのようなケアを行っているのか?
一般の人にもわかりやすく、その最新型を紹介しようと試みたのが本書だ。
滋賀県守山市の「もの忘れカフェ」、京都市や宮津市にある「京都式」のえらべるデイサービス、全国に先駆けた共生型として知られる富山市のデイケアハウス、幼い子が高齢者とともに笑顔になる「幼老統合 ケア」など、全国のさまざまな先進的な事例が紹介される。
ただ一読して思うのは、高齢者医療や介護現場の取材を重ねてきた
筆者ならでは労作であると思う反面、
仕事の関係でこうした事例のビジュアル(画像・動画)を観てきた身としては、どうも活字だけでは伝わりにくい部分を感じてしまうのだ。
再三の提言になるが、こうした本こそ画像・動画と連携した電子書籍こそが効力を持つのではないだろうか? 最新の事例や試みはネットでも伺い知ることが出来る時代だ。ならば、
『こんな夜更けにバナナかよ』(渡辺一史著)禺画像] や
『母のいる場所 シルバーヴィラ向山物語』(久田恵著)禺画像]
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